青い風にまかれて

独断と偏見と個人的妄想(?)

35

 

こちら、35巻感想と妄想と考察となどなどをつらつら綴るものになります。苦手な方はUターンお願いします(自分はこうじゃなくてこう思ったは大歓迎です)

ネタバレ注意

それでは早速!いきましょう!!!

 

 

 

毎度毎度、最新刊を本屋さんで手に取る瞬間、ドキドキし、表紙をめくり震え、読後涙を流している。そんなパターンがハイキュー発売で恒例になっている。

34巻までは自分の中で消化するだけだったが、それを今回は文字に起こして整理したいというわけです。

どうぞお付き合い願います!

 

 

 

 

 

 

1.表紙

 

35巻表紙は公式で出た時から、美しい、こわい、など様々な感想が飛び交っていたように感じる。確かに、この研磨くんの表情は怖さがある。が、私にはどこか楽しそうに見えた。ずっと、研磨が柵?檻?の中から見てるのかな?と思っていたが、中を読んでそうではないことを知る。研磨が日向を捕まえた、捕らえたことを意味しているんですね。鳥籠の中からの日向(烏野)の目線、日向側から見えている景色なのかもしれない。

鳥籠におさめ、日向が助走を出来なくする。実際に、310話のタイトルはコミックタイトル同様「鳥籠」で、鳥籠の描写が最後にある。310話での天童かもしくはモブの「捕まった」というセリフがとても深いなあと感じた。そして、314話で影山も鳥籠に入っている描写もあり、研磨がみているのは鳥籠の中の日向はもちろん、完全に捕らえられた烏野をみているのかもしれない。烏野のことを掴んだ、烏野を完璧に捕らえたという目なのかもしれない。

考えすぎな話→考えすぎと自分でも思うが、研磨のこの表情には、捕らえた攻略した、というしたり顔のようであり、捕らえて踠けと言うくせに、「面白いままでいてね」という日向への期待のようなものも含んでいる気がする。攻略したいと考え策を練りながらも次へ次へと新しくなる日向に期待しているような。

「日向に期待する」という面では研磨と影山には共通点がある気がする。気がするだけ。日向に期待というか、なんて言えば良いんだろうか、またうまい言い方が見つかり次第お伝えします()

 

 

 

 

 

2.照準

 

306話、、「照準」というタイトルでありながらノーメガネ潔子さんが扉絵にいるというのが個人的に面白いなっていうのはおいといて。

まずしょっぱな仁花ちゃんの懸念から始まる。1セット目を落とした話だが、「白鳥沢戦以外」と言っている通り、白鳥沢戦は1セット目落としているわけで、3セットか5セットかの違いはあれど、1セット目を全てとっているわけではないので、不安がる気持ちもわかるが、言い過ぎでは?とも思った。が、このあとの木兎の「負けたら」以降のセリフのためには非常に重要な懸念だったな、と。

「後のことじゃなく」

「今」

「見て」

「俺達がどのくらい強くなったか見て」

という台詞が、とにっっっかっっく痺れた。フキダシの分け方込みでえぐい。同じ「選手」だからこそ分かる気持ちというか視点の台詞であり、マネージャーでは、親族では、観客では、知ることはできないかもしれない想い?だと思った。ただ、全ての選手がそう思っているかは分からないが、少なくとも木兎が思っているように日向は思っている気がするし、コートにいる彼らは今この一瞬を駆け抜けているわけで、「負けたら」なんて思っていないんだろうな。「負けたら」って考えている人もいると思うけど烏野は圧倒的に「勝つためには」を考えている気がする。個人的偏見。

このあとの仁花ちゃんの台詞が上手に咀嚼しきれなかったが、その前のコマで日向を思い出し、痛気持ちいいと言っているので、リンクしたというかそんな感じなのかな、と。「今までの自分に無かった思考を思い知る」というのはどういうことかなーどういう気持ちで言ってるのかなー、、日向はいつも自分の知らない考え?見方?価値観?みたいなのを教えてくれるっていうことなのだろうか〜う〜ん。

影山のサーブ後のアリサちゃんとあかねちゃんの発言の違いもキャラクターが出ていて面白い。そのあとのあかねちゃんと冴子姐さんの対の感じも好き。

そして、グーパーする手の描写からのページをめくって見開きでの旭さんのサーブ。痺れる以外に何があるのか。手の描写で「旭さんだ!」というのは気づいていたのに、一度もこのページで顔は映らないんですよ。背中あたりは映るけど、その描写でじわじわ高揚感が高まる。からのドオッて決まるノータッチエース。それを見ている仁花ちゃんの表情がまたたまらない。ここで仁花ちゃんが描かれるのはやはり最初の不安や懸念があったから。仁花ちゃんにとって旭さんのこのタイミングでのノータッチエースは、不安などを薙ぎ払うような一本だったんだろうな、と。

 

 

 

 

 

3.粘り

 

307話はセット間の回想から始まる。烏養監督の「強いサーブを外さない」っていう言葉は、ぶっちゃけプレッシャーにならないのかな?と思った。影山はないだろうけど、旭さんはそれでドキドキしちゃわないだろうかと。だが、そのあとの「それ自体には迷うなよ」から旭さんのサーブに場面が戻るので、旭さんにとっては「外さない」という言葉より「殴り合いを制す事自体には迷うなよ」が胸に、頭に、残っているのかなと感じた。

大地さんがレシーブした時にスガさんがうつって、「“呼吸”ファーストタッチ」って心の声みたいなのがあるのですが、ここがよくわからなかった。

天童のセリフによって改めて「猫と烏」「地上と空中」という構図?みたいなのを再確認できた。プレースタイルすらも猫と烏。シンクロ攻撃を烏野は武器としたことで、日向だけではなく烏野全員「跳ぶ」ことが必須となるわけで、、(語彙力が足りない)

攻撃に芯がある烏野のテリトリー(?)は烏らしく空中というか!!とりあえず私の中ではいろんなことが繋がった天童の台詞のお陰で。

 天童の一連の台詞(「ネコチャンだけが粘ってるみたいに言うね」)

と同じようなことを大将も言い(「耐えることになるのは烏野の方かもよ」)、

そしてあかねちゃんが313話で心で言う台詞(「10番に仕事させはいために〜」)というのをみて、

「分かる人には分かるんだなあ」と感じた。だけど通の人じゃないとその辺は分からないものなのか、、とも思うわけで。思っただけです。

 

 

 

 

 

4.針と大剣

 

冒頭、「でも知っている」「お前らがもっと苦しいのを知っているぞ」は最初に読んだ際はお互いがお互いに対して思っていることなのかな、と思った。だが、1ページ目、音駒の描写でページをめくって烏野がうつって「お前らが〜知っているぞ」であること、このあとが烏野の心理描写?説明?になること、から音駒→烏野にお前らもっと苦しいよな?跳んでも跳んでもきまらんもんな?ってことなのかなと自分の中で消化した。

「俺一人が攻撃に参加しなくたって」

「他の誰かが打つ」

ここは攻撃するメンバーの心情が描かれているのに、次の「でも」で西谷の背中がうつるのがとても気になる。西谷もそう考えている、ということなのか、スパイカー陣の中で西谷のことが過ったのか。

そして田中が一発きめて、「一刀両断」という実況が入る。

(まだ2セット目だと言う日向、けろっとしてる影山、2人は相変わらずおばけみたいだなって思ったが、それは置いておいて、)

308話のタイトル「針と大剣」について考える。田中の「一刀両断」する一発も大剣に繋がる表現だなあと思った。

そのあとの大地さんの心情、「絶望するようなスパイクやサーブ」=大剣、とするならば、「気付くと追い込まれてる〜これが音駒だったと」=針、なのかなとも取れる。

ミカちゃんのいう「大砲みたいなアタック」という表現→世間からみえる烏野の攻撃は大剣のようであり、

それに対し、そのあとの大将の台詞「〜知らないうちにダメージくらってる」という音駒は大剣に比べてたら針のようである。

そのあとの影山のサーブはこれこそ「大剣」。「烏野の「ごちゃごちゃうるせえ」ってブッタ切って来る感じ」というのは「針」でなく「大剣」だから出来ることなのかなと。

一つ一つの攻撃が派手?で一目でみてわかる力強さがある烏野と、見えない分からない間にじわじわ追い込む音駒。まさに「針と大剣」のように感じた。

そして、日向が跳び、ブロックをかます。最後に研磨の見開いた目の描写で終わるわけだが、最初は日向のブロックに驚いているのみだと思った。が、それだけではなかったのだと後々思う。

 

 

 

 

 

5.誘発

 

1ページ目、ネッチ実況の時に研磨が抜かれるこのコマ、このざわめく歓声の中、研磨は脳内でたくさんの情報を処理して思考しているのかな、と感じた。

そしてリエーフの残念なイケメン感がまたかわいいですね〜!

赤葦の「加速してゆく」って言葉の時に汗たれてる赤葦の表情、あまりいいことではないのか?と思ったのと同時に烏野の攻撃が加速しちゃった試合を思い出した。

だけど、旭さんからの影山からの田中もサービスエースは本気で震えた。強いサーブ打てる人たちがみんなサービスエースをきめる。最高の展開だと思った。「のってきてる」ってこういうことだよね!!!が、このサービスエースの連続は烏野の勢いが上がっていくことの表現のようでありながら、田中のサービスエースからの虎。田中も山本も、見た目や素行がやんちゃだけれど、性格はとてもまっすぐというか真面目というか、お互いがお互いをうまい、かっこいい、と認め合うその姿がかっこいい。

負けられない、と田中のことをライバル視する一方で、山本は福永にも負けられないと闘志を燃やしている。ここで、ここまでの試合の中で福永がよくレシーブしてるな、って35巻を読みながら思ったことにつながる気がした。彼のレシーブの場面、コマは、この虎の心情に繋がってるのであろう。

で、このあと山口が入るんだけど、顔アップでわりと大きめのコマだから、「ここで山口が活躍するのか?!」とか期待してしまった自分がいた。そこからの音駒ですよ。

負けられない、と言いつつも、共闘する仲間でありライバルなのがいい関係すぎる。嫉妬でない(多少嫉妬もあるのか?)、妬みそねみでない、認める心とそして闘志みたいなのが備わってるとらの考え方?みたいなのがかっこいい。負けられないと言いながら相方的な、、(伝われ)

そして、この「2人」にスポットの当たるコマの横のコマに月島山口が描かれているのが物凄く印象的。よくみると月島くんの額に怒りマークが見える。これは2人のコンビネーション的なことに嫌だなあって顔なのかなんなのか。

試合は進み、展開は日向のターン。スパイクを打つも、アウトで、日向も驚いているがリエーフも驚いてるんだよなあ。本人が力んでいることに気づいてないというのはこのあとのエピソードを読めば分かることだが、これを週間で読んでいたら「え?なにがあったの?日向どうした?」となる終わり方。続きが気になりますね()

 

 

 

 

 

6.鳥籠

 

冒頭、のやっさんがレシーブ後ここで、のやっさんはすでに「使われている」ことに気付くんだなと読み直して思うのですが、烏養さんもここで何かに気づいていたんですね。次ページの研磨の表情が印象的でした。ブロックきっちり3枚つけて、実況の「乱れる」に対して天童がふてーっとしていたのにビックリ顔をするこの一連の流れがすごい好きです。

このあとの音駒回想で私もリエーフと同じ恐怖を感じました。研磨ってほんと何者なんだ、、。「読んでいる」というより、「コントロール」している気がしてしまう。

そしてのやっさんの背中と背中越しの烏野の面々が印象的。特にメガネのない月島。影山とかもだが、のやっさんも、普段は勉強できないおバカなのに、バレーではすぐ気付くしキレキレだと思う。

本人だけでなく周りを使った日向潰し、、。研磨の読みはなんだか推理物を見ている気分になる。ネッチの時の最後の研磨くんの顔は、びっくりではなく、日向のウズウズした気持ちというか、跳びたい日向に気づいた瞬間だったんだな、と。

そして音駒がすごいと思うのは、全部の攻撃を封じるのは不可能、と解っているところ。みんながそれをわかっているのは、取られた点も無駄に凹まないし、うまく削れた本数、に対してうまく行ったと気持ちを高められる気がする。全部取ってやる、全部きめてやる、って思っている側の方が落とした時の精神的ストレスはある気がする。ただ、この「小さなストレスの積み重ね」って、烏野は白鳥沢戦で烏野側が実践できていたと思う。ワンチ繰り返して気持ちよく打たせないストレス感じさせてたよなあ、と思い出した。

「“助走”は翔陽の翼だね」で物凄く震えた。ここで飛んでいる烏の描写、この烏は私にはこちら(音駒)側に飛んできているように見える。自分から跳ぶ(飛んでくる)日向を、捕まえた。とらえた。そんな描写に感じた。

 

 

 

 

 

7.おしまいの悲しみ

 

しょっぱなの影山が影山すぎて。ってナチュラルに思ったのだが、いつもなら日向影山がケロッとしてて、他のメンバーが「こいつら正気か?」ってパターンな気がするが、今回は三年生も冷静で、同調していたのがなんだか安心した。そして烏養さんも日向をおだて、日向も折れていない。メンタル的にはすごくいい形な気がする。

音駒の時にコマ割り縦割りで一人一人顔をうつすって描き方が多いような(大好物です)。影山のサーブも徹底的に対応してくる。レシーブに誇るチームだなあと。

そして、冒頭日向は「がんばったらできるやつ」と言っていたが、それすらも研磨はわかっている。そして「がんばって何でもできるわけじゃない」と研磨は考えている。研磨の「100%で跳べない翔陽に」「影山は興味なんか無いでしょ?」はぞわぞわっとしてしまった。なんだか、「勝ちに必要な奴には誰にだってトスをあげる」と言っていた影山の姿を思い出した。その会話すら研磨は知っているかのようだ。

(考えすぎではあるが、研磨は日向を攻略する、というより影山が日向から興味を削ぐことを目指していたのかなと思ってしまう発言だと思った。「勝つため」「烏野」を相手にした思考ではなく、研磨は誰よりも日向に固執し、日向にしか興味がない、そんな風に見えてしまった。あくまでも研磨は日向が目的で烏野自体には興味がないのかなあと。黒尾の「魔王側」発言はその通りだと思った。日向から日向の持っているものを全部奪おう、人のものを奪う魔王様のようだなあと。)

そのあとの「龍之介で遮る」まで完璧にイメージ出来ているのが怖い。のやっさんが使われているところまでは気づいたが、ここまで徹底的にコントロールされていたら、気付くわけがない。

「でもできました!」と笑うリエーフの姿はいつぞやにもあった気がするし、いつもそのリエーフの言葉は翔陽に何かキッカケを与えている気がする。今回も日向にはビリビリするリエーフのバックアタックだったよう。

これだけ徹底的に日向を潰しながら「面白い翔陽が終わっちゃうのは悲しい」という研磨。こわい。だけれど、「面白いものやことが終わる悲しみ」というのは非常に共感できる。漫画やアニメドラマ、本、はたまた引退や卒業、必ず人が一度以上はそう思うことがあるのではないか。

ただ、自分がおしまいに追い詰めたのに残酷なことをけろっというなあと思った。終わっちゃうのがさみしいから鳥籠に入れたの?鳥籠に入れた時点で終わりなの?

そして我らが清水潔。チームの雰囲気、そして部員の顔をよく見ているんだなあ、って。気づいてはいるけど、何を言うわけでもない、その感じが私は好きです。

研磨は翔陽に「面白いままで居てね」と、試合中(リエーフのバックアタックの後)に言ったのだろうか。そして、笑うわけでもないこの日向の表情は、怒りなのか、悲しみなのか、苛立ちなのか、焦りなのか、奮起の様子なのか、私には分からなかった。

 

 

 

 

 

8.照準・2

 

黒尾の言うことは本当その通りだ。めんどくさい人だな。面白いままで居てね、なんて残酷だ。

五色の「なんかやれよ日向…!」は宮城で見てるライバル校みんな思ってるだろうなあ。フラストレーション溜まってるのは日向をよく知ってる観戦側なのでは?

みんな「研磨バテてきたな」と思っているが、猫又監督だけ「がっかりするには早い気がするねえ 研磨」と言う。それは「バテている」だけでなく「翔陽が面白くなくなった」という気持ち?が研磨のプレーに出ているのかなと感じた。

大地さんのバックアタックに対して黒尾の指示。音駒は研磨だけでなく鋭い考察力が他のメンバーにもある。そして判断の速さ、指示、黒尾の主将らしさを感じた。

「守備が加速してく感じ」…ここから烏野が追い込まれてる感じが如実になる。月島、拾われる旭、焦っているなあ、という表情。そして、みんなが今度こそ、と思ったところで旭さんのスパイクがアウトになる。「ウッ」となる木兎さんだけが、この会場でいち早くスパイカーの気持ちがわかるんだろうな、、そして夜久を「ボールを触らずしてスパイカーを殺す男」と言う木兎。この真意は実況者や観客には伝わらないのだろうなあと。

守備の完成形。

夜久がスパイカーを殺しているというより、色んな理由が重なって守備を意識する、感じか。

そして守備の完成形のところでこのやろう、って顔してる大地さんと大笑いしてる烏養(爺)さんの顔が印象的。覚の表情も読めなくて気になる。

 

 

 

 

 

9.「諦めない」って口で言う程簡単な事じゃない

 

もう、まず、タイトルですよ。タイトルを見た瞬間に胸が騒いだ人は私以外にもいる。どっかで聞き覚えのあるフレーズ。日向と影山の、2人の出会いのあの場面を思い出す。タイトルについてはおいおい書きます。

冒頭の研磨の「次は踠くといい」からの一連の言葉。今まで、研磨は考えて「攻略していく」のだと思っていた。だけど、この一連の考えをみて、彼は人をよく観察して、人のこと(行動)をよく「解っている」んだなと感じた。「目先の新しさを求めて」の部分は日向(烏野)をよく見てきたから、言えることだと思う。

日向は、面白いままでいてね、と言われて、「価値を感じない」と言われたことを思い出す。思ったより気にしていたとわかる。

ここでポジティブなスガさんが出てきて、日向の表情が明るくなった気がした。

だけど、これまで人並みに緊張したり、こわばったりしてきたスガさんが、ここで純粋にポジティブな言葉が出てきたのか。やっぱり緊張しないわけはないと思う。けど、今はそれより勝ちたい、勝ちにつなげたい、そういう考えの方が勝っていたのだろうか。

今こそ俺たちが日向に道を作れ

4月に入部し、囮としてチームに道を作ってきた日向が、今道を探していて。ここで先輩達が日向の為に道を作ろうとしている。こんなの泣く以外ない。しかも、スガさんが入ったことで、影山以外全員先輩というコマになる。影山も「スパイカーに道をつくる」セッターであり、全員が日向に道を作ろうとする。

スガさんと影山がキュって入れ替わるところの「キュ」が矢印になっている。この表現方法?がダントツでエモい。

日向は、単細胞バカに見えるし、ポジティブに見える。だけれど、「価値」を感じないと言われたこと、相棒に言われた言葉、思い出すくらいには気にかけていて、きっと、ずっと考えてた。そして、彼はまた助走をするのだ。

2回目の助走後、日向がレシーブをした際のスガさんの「ナイスレシーブ…!」は心からこぼれた言葉なんだなと思う。

そして、「どっちかを選ぶわけにはいかない」という日向は、研磨の思考の先を行っていた。

近道を探すと考える研磨と、選んだら近道が無い事をわかっている日向。

「うごくフリじゃない」のは、動かないと始まらない事をわかっているから。日向にとっては何度でも助走をすること、それが「価値」のある選手になるための、勝ちに必要なやつになるための、近道ではない勝ちへの道と、日向は考えたのだろう。

そして、三度目の正直と思われた助走で、汗で滑る日向。神様が厳しすぎる。胸が苦しかった。武ちゃんと同じ事を思った、どうしてこのタイミングなんだと。だけれど日向は笑っていた(ように見える)。

「がんばったらできる」って言っていた時には、自分が何をすべきかどうするのか、きっとまだ考えていて、表情も曇っていた。それが、「うごく、助走する」ことを迷いなくした日向は笑顔を携えるのだ。その表情に驚く研磨が印象的。そして、最後の烏養さんの「勇気出してこー」がこの段階の私にはまだわからない。

ということでタイトルに戻る。「諦めない」って口で言う程簡単な事じゃねえよって元々、影山から日向に向けて言われたセリフなので、このタイトルも日向に関してつけられたんだろうと考える。作中に「諦めないって〜」と影山が言う回想はないが、助走の時「価値を感じない」の言葉と、影山の「勝ち」に必要なやつには〜の言葉を思い出したそれらが全て「諦めない」って口で言うほど簡単な事じゃないに繋がる気がする。諦めないって簡単な事じゃないけど、日向が、自分がコートに立っている為には、勝つ為には、どうすべきなのか、簡単じゃないけど「助走」して跳び続けるしかない、そう考える日向に還元していると考えた。(ポジティブな「諦めない〜」論)

また、何度も何度も繰り返し助走をする日向が、最後の助走で足を滑らせる、そんな日向に向けられた「諦めないって口で言うほど簡単な事じゃない」(→諦めなくてもできるとは限らないみたいな)とすると、困難を思わせることもできる。(ネガティブな「諦めない〜」論)

支離滅裂ですがどうにか解読して下さい。

 

 

 

 

 

10.最強の味方・2

 

影山って、勉強はできないのに本当にバレーに関してはとても鋭い考察眼を待っているし頭の回転が速いなあと思う。そしてこの場面で研磨のやり方を、「面白い」と思える。影山が窮屈と感じるこの場面で、鳥籠にとらえられていたのは日向だけではないことがわかる。

そして、「試す価値はあるか」ここで前話の烏養さんの言葉を私は思い出した。「勇気出してこー」はここに繋がるのか、と。だけれどここで、「日向は使える状態か」と、そして烏養さんの言葉を思い出す、影山は思考し続けていた。誰かが思っているよりも、ずっと考えていたのだな、と。ここで、スガさん極め付けのレシーブをする日向と助走距離を確保する日向が目に入った影山は、ここで日向の状況と状態を把握したんだろうなあ。そしてここでタイトル「最強の味方」が入るのはすごいな、と。このレシーブからの助走をする日向をみて日向は使える、と確信したのだろう。

スパイカーの前の壁を切り開く」

「その為のセッター」

影山飛雄の逞しさに、頼もしさに、涙した。彼はいつからこんなにかっこよくなったのか。もう彼を、独裁の王様なんていう人はいない。

日向は、自分の武器は機動力だという。はやく、はやく動け、と自分に言い聞かせ、とにかく足を動かす訳だが、影山はスパイカーに道をつくるため、時間を、時間(みち)を!つくるのだ。かっこよすぎる。

「オラ!とべ!!」

勝ちに必要なやつにしかトスをあげなかった影山が。とにかく日向に道を作ろうと、トスをあげる。日向が跳ぶために、トスをあげる。はやく動けと気づかぬうちに焦っていた日向、崖っぷちにいた日向に、影山のトスで余裕ができる(合宿での百沢とのやりとりを思い出した)。そのあとのきらっきらの日向の表情は、初めて影山がトスをあげた朝練を思い出した。日向にとって「トスがあがる」ことは春高に行ったって特別なことで、嬉しいことなんだと。試合中も、影山の勝ちに必要なやつにはトスをあげるという言葉を思い出していた。そんな日向にとって影山から、相棒からトスが上がることはとんでもなく嬉しいことなんだろう。

そして、余裕ができたことで、十分に助走距離を確保でき、影山のすげえジャンプの助言が頭に湧き出てきたんだろうなあ。

最後の4ページ、見開きの日向の踏み切り、なにかを確信したかつ楽しそうな影山の顔、鳥籠を破った烏と、すげえジャンプをする日向。泣かずにいられない。

もちろん、お互いにとって「最強の味方」であるが、314話は冒頭は影山からみえる「最強の味方」で、後半は日向からみえる「最強の味方」を描いているように感じた。

 

 

 

 

 

「鳥籠」というコミックのタイトルは、研磨が、日向(烏野)をとらえ、徹底的に手中に収めたからついたと思っていた。だけれど、捕まって道を塞がれたが、最強の味方の力で鳥籠を破った、そこまでがセットの35巻「鳥籠」なんだと。

とにかく書き上げたい一心で感想をひたすら綴ったが、多分10000字を全部読んでる人はいないと思う。

万が一ここまで読んだ人はどうぞ、感想なりみなさんの考えなりをブログにコメントか、ツイッターでリプやマシュマロしてください。

終わり方が凄すぎて、続きが気になって仕方ない。

そんな私は306話表紙の女性陣がかわいすぎて夜も眠れません。

おやすみなさい!!!!!!!